自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

2006-01-01から1年間の記事一覧

67. 座席に入りかねる人

例年のことながら、今秋も作品展のために一時帰国のときを間近に迎えている。 少年時代、JR を国鉄と呼んでいたころ、客車には一等、二等、三等車の区別があった。いまの国際線の飛行機がそうで、わしはもっぱら三等席を利用している。 日ごろ画布に向かい座…

66. 羽音女さん

甲子園球場から青色の汗拭きが boom になったと思ったら、追いかけるように冥王星関連のブームが沸き起こりそうだ。集団の中に個を埋没させてしまうブームという現象はどうも日本だけのお家芸らしい。このように、何かのはずみで一塊になってブームを猛進さ…

65. ジーコ監督は立派だった

さまざまな雰囲気の中で、おそらくジーコ監督自身、自分に対する日本での評価は低下することを自覚していただろう。しかし、選手を枠にはめないで、自由に創造した技を発揮させゲーム展開も選手たちに構築させるーーーこの作戦を最後まで貫徹したジーコ監督…

64. ああ、天然色

いま色に悩んでいる。色といっても艶話ではない。 指定された256色以外でも名前のついている色ならば最近は安定してきたそうだが、、自分のパソコン上で表現できたお気に入りの色が他人のパソコンでどのような色調で再現されているのか?ということが気に…

63. 哲学が泣いている

だからわしはマドリーの街中を歩くことが嫌いになってしまったんだ。それは職務尋問されるからだ。現地の警察官ならいざ知らず、なんと驚くなかれ、日本人の旅行者からなんだ。 マドリーに住んでいるのか。何年になるのか。仕事ですか。家族は。何県の出です…

62. 旅で脳力開発

春一番も通り過ぎ、外出の季節感が足元からじわじわと這い上がってきて心を揺さぶりはじめる。示し合わせたように、パラドール(国営ホテル)でも友の会会員への割引優遇措置をしてくれるホテルの数が3月に入るとぐんと少なくなる。おまけに全日または月~…

61. ミモザのつぼみ

夜気はまだ冷たいが、草木の芽のほぐれる香がかすかに漂ってくる季節を迎えた。 ところがどうも日本社会は陰湿なカビの胞子がはびこってしまったのか、前日までは堂々と無罪を主張し、逃げ切れなくなったとたんに豹変して泣いて謝罪してみせる大ホテルチェー…