自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

2010-01-01から1年間の記事一覧

156. 風に舞う枯葉

支障がなさそうだったので小田急線の優先席に座ってみた。 次の駅で乗り込んできた50代半ばと思える男は隣の優先席に至極当然というしぐさで座り、これまた「当たり前」という所作で携帯電話で話し始めた。 優先席の付近では携帯電話の電源を切るよう掲示…

155. 額縁えらび

きたる11月の個展出品作品用の額縁えらびで頭を抱えている。スペインでは、展示絵画は普通しごくシンプルな細い仮額縁に入れて陳列し、買い求めた人が自分の好む額飾をする。 ところが日本では、額も作品のうちといった具合で額飾済で展示するのが慣例なので…

154. 酔っ払い社会

酩酊の夏の休暇が終わったと思えばストライキの連続。29日にはゼネストに突入するらしい。口を開けば「デモクラシー」と30年余り叫び続けてきたスペインの現実を眺めていると自由を裏打ちする「責任」が欠け落ちているように思えてならない。連日のよう…

153. ホームページより回覧板

IT の流れでスペインでも WWW が多くなり、各自治体でも張り合ってホームページを開いているが実に有名無実。 先日も、とある遺跡へでかけたくてその町の役所のホームページにアクセスしたらフラッシュづくり、動画も満載の凝りに凝った画面が現れ、これはす…

152. 暑中お見舞い申し上げます

日本は男性型梅雨の最中にあるようですが、マドリーも零時で33℃と寝苦しい連日です。八十路ともなると生活が間延びしてしまい一点重点的になり、各方面へ脳がスムーズに移ってくれません。 平均寿命が延びただけ人間は進歩した…と思っていたら、ただ間延び…

151. 尻なし男

最近なにかちぐはぐを覚えるーーーと思っていたが、それはGパン姿の若者の尻がぺちゃんこでぶかぶかしているからだ。尻に肉がついていないのだ。スペインに住み始めた頃の若者は漫画ポパイの悪役ブルートを連想させ、彼らもそれに憧れているようだった。世の…

150. 砂上の楼閣

この冬はやたらに長雨が続き、例年の9倍も降った。スペインの小麦はこの冬の雨が降れば豊作。だから農民は雨降りを「よい天気だ」という。今年は「よい天気」が続きすぎて大災害を引き起こしてしまった。ただ低い場所に屋並があったため、土砂と雨水が洪水…

149. 懐かしいタバコの一本売り

ギリシャの国家財政SOSはEUの援助で立て直る兆しが見えてきたが、EU域内では、他にも南部諸国でかなり深刻のようだ。 スペインでも即効策として、定年を67才に延長した。これにより社会保障費の掛け金の収入と年金支出の不要で約2倍の得。 学生には、BECA(奨…

148. 犬は飼い主に似る

カナリア諸島やアンダルシア地方はいくども洪水被害を受けている異常気象で、我が家の近辺も連日の雨模様。昨日は朝のお日さんが久しぶりに雲の下をまぶしく輝かせていたが、散歩道では、美しい雲ばかりに気をとられてはおれない。世の中が退廃的になり、ギ…

147. 心の入れ変え

政治も経済も世の中も変わった・・・、と云はれているが、こんなものは国家または社会集団の「こしらえごと」作為的宣伝の様なもので、われら個人としては緩衝装置を経てしか伝わってこない。 こんな流動的な社会環境の時こそ「じか」に自分の生き様や意識改…

146. てかげん

深海魚がことさらに水圧を感じないように、楽しく美しいものだけを追い求め飽食に慣れてしまった人間は、現実の社会を見つめる心が、自然に麻痺してしまう様だ。 そして本来、人間の持っている「かわいさ」の感覚が薄らぎ、自分主義で 感情のコントロールを…

145. Twitter

知りえた貴重な情報や重要な体験を自分の属する社会には意識的に知らせないように隠す・秘密にする・私蔵する。 この日本的性格は、どうも徳川時代に芽生えた陰の国民性とも云える精神作用の様に思える。 逆に欧米人は、自分が経験した闘病生活や、自分がい…