自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

143. 渡り鳥異変


偏西風の南下で我が家の近辺にも、ついに冬の冷雨がやってきた。
この夏以来、カスティリャラマンチャを含む中央メセタは旱魃で農作物は大被害をこうむった。
グアディアナ川の流域のルイデラ湿原も強い乾燥のため、泥炭層に干割れが出来て、空気が入り込み、各所で泥炭が自然発火していたが、この冬雨到来で、どうにか鎮火した様だ。
湿地帯の核となっている八個の湖は干上がってしまい、水鳥の飛来が激減した。
ところが、スペインでの冬の風物詩とも云える、北欧・ロシア方面からの「渡り鳩」(PALOMA TORCAZ、日本では森バト)の数は例年になく多い様で、枯葉も落ちつくした公園の木々にジッと寒さに耐えている群れが目に付く。おそらく例年よりは100万羽程は多く、
300万羽は越冬しているだろう。