日本に帰国した折に2日ほどは古本屋をあさり、安くなったやつを手当たり次第に買い込んで船便でスペインへ送り出すことが年中行事化している。
これもその1冊、10年ほど前に出た『酒と健康』(岩波新書379)なる本を今読んでいる。著者の判定によると毎日3合で10年間続くと「酒飲み」、5合だと「大」がつくらしい。小心者の習いですぐ「それじゃ、わしは…」となってくる。
つい先日、絵の取材の帰り、ラ・マンチャ地方の Montilla del Palancar 村のぶどう酒工場に立ち寄った。そこで地元の人たちが飲む、ガラッファと呼ばれるプラスチック製ボトル5L入り、リットル当たり100円ほどの格安な赤を買ってきた。ちょうど2週間で飲んじゃったから、「酒飲み」の一歩手前の「小酒飲み」か、「いやしい酒飲み」あたりになるんかな。人並みに人並みにと努力を重ねた成果がこれだから、血筋からしてアルコール分解酵素が足らんのだろう。フムフム。
ニンニクたっぷりの地元産チョリッソソーセージを摘みながら赤をチョピリの旅の夜。