自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

136. 野鳥異変

我が家の一番鳥はMIRLO(クロウタドリ)の鳴き声だ。春先から夏にかけての明けどきの暗いうちに、窓辺の立ち木ではじまる愛しく長いさえずりだ。その音色は詩の朗読の趣に似て、私の胸奥に染み込んでくる。たしかに人間に何かを語りかけているようだ。

真っ黒で、嘴(くちばし)と目の周りだけが黄色、と現代的装いは周辺の小鳥たちとは異色ながら、お互いに生存を認め合って穏やかに暮らしていた。

ところが、数年前に一対のCOTORRA(オウム)が公園に住みついた。と思ったら、今年は大繁殖して、2羽〜10羽と編隊を組み、戦闘機と同様、騒音と共に樹間を我が物顔に叫びながら飛びまわる。
ヒタキ・ホオジロ・ヒワ・メジロたちの囁(ささや)きも減り、モズ・キツツキですら姿を消してしまったようだ。

COTORRAは「おしゃべりな人」という意味もあるが、ギャー・ギャーと破戒的な大きなダミゴエを聞いていたら小鳥でなくとも嫌になる。