自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)&その他

8. 見たくれよいバラック

今日のニュースで宮城県北部で大きな地震があって、たくさん負傷された方が出たようですが大変お気の毒なことでした。どうかみなさん、頑張って立ちあがってください。

それにしても、ここスペインに震度6なんちゅう地震がきよったら全く瓦礫の山になるだろうねぇ。

とにかく、ほとんど空洞ばっかのレンガを、十分濡らしもしないでセメントでペタペタと貼りつけて積み上げるだけ。外見は国民性に似てとても恰好がいいが、柱も細いし、鉄骨なんてほとんど入っておらん。家の間仕切りの壁なんかは、その穴あきだらけのレンガ一丁で両側を白くしっくいで塗って仕上げているが、厚さはわずか8センチほどしかない。だから上下左右の住人の話し声から歩く音、水洗トイレの音まで直通で、夫婦喧嘩の内容は100%筒抜け。落語がじゃないが、熊さん八さんの長屋よりももっとひどいんじゃないかなー。

昔、フランスのある高官が「日本人はウサギ小屋に住んでおる」と言ったことがあるが、その談でいけば、わしはスペインやフランスの家はネズミ小屋ということになるかなーと思いたくなる。地震は、震度3くらいのが南のほうで時折あるが、それでも教会の壁に割れ目が入ったりして大騒ぎするねー。

もっとも、田舎の石を積み上げた家や、泥を固めた乾土レンガの家はかなり強いと思うよ。都会のマンションやアパートは地震が起きたらまず逃げようがないなぁ。非常階段も普通はついておらんからねー。まあ、そのときはそのときよ、と覚悟しています。

ちなみに27年間でマドリーでは震度1が一回くらいあったかなー。だからまだ長生きはできる可能性はありそうやね。