自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

139. 野生のゆとり

学生時代から傾倒していた構造主義の祖と云うべきレビーストロース氏が永眠されたニュースに接し、生命の循環と偉大なる人間には、エンマ様も少しは手加減して現世に今一度追い戻してほしかった。残念で仕方がない。

野生から出発して文化現象も言語構造と同じように世界に伝播していく。この構造主義は優越感に酔う欧米社会ではなかなか受け入れなかった。
でも難しい理論は別にしても、一口に言って流行は「野生」(未開)から生まれている。スカート・首飾り・足輪や腕輪・キッス・最近流行の刺青・唇の飾り・・・などなど充分に理解できる事だろう。

ただ、野生の「心のゆとり」はどうも先進国と呼ばれる国民にはまだ伝わっていない様だ。
長い間、スペイン国営ホテルでのセルフ朝食時を見てきた事だが、食事が終わって自室に戻る時、果物をそっと持ち帰るのはUSA・日本・ドイツ人だけの様だ。