自笑庵:ともやの時おりおりのメッセージ

HP~スペインの大地とその心を描く~澤口友彌の世界でつづったブログ (2003 - 2011 年)

151. 尻なし男

最近なにかちぐはぐを覚えるーーーと思っていたが、それはGパン姿の若者の尻がぺちゃんこでぶかぶかしているからだ。尻に肉がついていないのだ。スペインに住み始めた頃の若者は漫画ポパイの悪役ブルートを連想させ、彼らもそれに憧れているようだった。

世の中が豊かになり、新しい輸入品は市場にあふれ、便利になれば当然努力や忍耐はできにくくなる。映画・音楽・スポーツは氾濫し、歓笑のみに明け暮れる安易さだけを追求した結果が "No tienen culo" になってしまった。このスペイン語表現は、尻なし男・精力のないお前さん・端くれさん・カス男と解釈してもらったらいい。

野球選手ほど力強い尻までは要求しないが、「板尻」は病的で習慣的不健全な麻薬の不吉さを想起させる。

そういえば情報紙 OSC にスペイン紙幣にのこるコカインは 150 マイクログラムで、大気中からもコカインと LSD が検出されるとあった。手軽に紙幣を巻いて細い管にしてコカインを吸い込む、これが他の紙幣をも汚染するのだそうだ。
ちなみにドイツは 30 マイクログラム。北欧の某国は 0,7 だそうだ。